■お知らせ
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2007年4月 |
Consideration Thinking Mass(CTM)
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自立生活センター
自立の魂 〜略して じりたま!〜
代表 磯部 浩司
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■はじめに
僕は17歳のときに、スポーツ事故で、突然、重度障害者になりました。頚髄損傷による四肢マヒという障害です。首の骨を脱臼骨折し頚髄を損傷したため、胸から下が完全にマヒしてしまいました。マヒというのは、分かりやすく言うと、体の「運動機能」を失うことです。自分で服も着られなければ、お風呂も、トイレも、すべて介助が必要な状態になりました。その事故から、毎日家族の介助を受け、年老いていく親を見ながら将来の不安を抱えて日々を過ごしていました。
あれから20年。今では、当時抱えていた不安が消え、妄想でしかなかった夢が叶い、数年前には親元を離れ、自立生活を実現したり、就職、結婚をすることもできました。その他には、障害当事者として、障害者のサポートをしたり、会社の代表などをしています。障害者になった頃は、何もすることがなく、ただ時間だけが過ぎていくことにさえ不安を感じていました。しかし、今では毎日が忙しく大変ですが、とてもやりがいを感じています。なぜ今の自分があるのか・・・。それはもちろん、親、兄弟の支えがありましたが、多くの人に出会い、支えてくれる人たちがいたからです。今では、妻やじりたまの皆が支えてくれています。
しかし、これまで自分の経験を糧に、4年以上に渡って、障害当時者として、障害者の自立サポートなどを行なってきましたが、健常者では当たり前のことが、障害があることによって、自立生活をしたり、仕事などをすることが困難だということを実感してきました。更に、国の福祉予算削減で福祉の現場が混乱しており、多くの障害者や、その家族、支援者が厳しい状況に置かれています。
でも、以前の自分を振り返ると、多くの課題や問題といった困難があり、失敗や挫折を繰り返してきました。それでも、叶わないと思っていた夢を考え続けてきたことで、今の自分があるんだと確信しています。
この状況を変えていくには、ひとりでも多くの人に、障害者や、福祉の現状にちょっとした「関心」と「思いやり」を持って、考えてもらうことだと思います。それはまた、僕の役割のひとつだとも思っています。
それにしても、『障害者』って何でしょうか?『自立』って何でしょうか?障害といっても身体、知的、精神、難病など、色々あります。また、同じ障害でも違いがあります。でも、それは健常者でも同じですよね?また、自立も、健常者の自立と障害者の自立には、違う部分があります。障害によって避けることのできないハードルがあります。でも、多くの人のちょっとした関心から生まれる「思いやり」と「考える」という塊が、ハードルの高さを低く変えることができると思います。そうすれば、障害があってもなくても、何かが良いコトへ変わっていくと思いませんか?別に堅苦しい話をするつもりはありません。ときには障害や福祉といったジャンルのテーマから外れてもいいと思います。
そこで、じりたまでは、誰もが気軽に参加できるConsideration Thinking Mass(以下:CTM)という座談会形式のトークライブや講演を定期的に開催したいと思っています。また、実際の障害者の生活を通して、ヘルパー体験をしてもらうインターンシップや障害者疑似体験、ボランティア講習、福祉や障害者に関する研究・調査など、様々なイベントも開催したいと思っています。 まだ、形にはなっていませんが、1から一緒に手弁当で作って行きませんか?
- Consideration = 思いやり
- Thinking = 考える
- Mass = 集まり
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■CTMの目的
CTMは、気軽に楽しく「話しをする場」を作り、障害があるないに関わらず、誰もが自然に交流が持てる地域社会を作ることが目的です。
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■CTM講師対象者
障害当事者をはじめ、その家族、福祉の現場で働く人、大学教授、自治体の人、パン屋さんで働いてる人、IT企業で働いてる人など、様々な分野のかたです。
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■CTMメンバー対象者
現在予定しているCTMメンバー対象者は、大学、短大、専門学校までの学生とさせて頂きます。
注) 福祉系学課等、分野にはこだわっていません。他分野大歓迎!
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■CTMの簡易フロー
CTMのフローは、以下の通りです。
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以下のe-Mailアドレスまでご応募下さい。
【ctm@jiritama.jp】 |
↓(次へ) |
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講師を呼んで、座談会形式のトークライブや講演を行ないます。 |
↓(次へ) |
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様々なイベントに繋げて行きます。 |
完了 |
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■CTMメリット
CTMでは、座談会形式のトークライブや講演をメインに、様々な交流やイベントなどを行っていきたいと考えています。障害者福祉がメインのテーマとなりますが、障害者福祉分野は奥が深く日常生活に関わることすべてが含まれると考えています。たとえば、公共交通機関や、ショッピングで遭遇するバリアをひとつとっても、障害者の意見もあれば、サービスを提供する側(例:駅員)の意見もあると思います。そういったところからも交流やイベントを作っていきたいと思っています。
- 障害者と接することができる
障害者は家族以外と接する機会が少ないですが、逆に言えば健常者も障害者と接する機会が少ないということだと思います。CTMでは、障害者と健常者が交流できる機会を作っていきます。
- 障害当事者の声を身近に聞ける
障害者と話をするって勇気が要りませんか?CTMでは、障害者と気軽に話すことができる環境を作っていきます。
- 障害者の本当のニーズを知ることができ、社会の価値観を広げられる
障害者のニーズは、単に障害福祉の範囲だけに留まりません。近年、バリアフリーだけでなく、「ユニバーサルデザイン」という言葉が浸透しています。ユニバーサルデザインとは、障害の有無や年齢、性別に関係なく、誰にでも使えるという意味です。ユニバーサルデザインを考慮するときに、障害者のニーズが重要になると思います。障害者のニーズが、製品や建物などに反映されることは、より多くの人たちに、使いやすい社会になっていくということだと思います。
- 交流会やイベントに参加できる
誰でも気軽に参加できる場を作って行きます!
- 介助体験ができる(インターンシップ)
介助を見学したり体験する機会は少ないのが現実です。だから、余計に身構えてしまったり、不安になったりしてしまうのだと思います。CTMでは、実際に気軽に体験できるインターンシップを企画していきたいと思っています。
- ボランティアの講習会や活動ができる
ボランティアをするとき、最低限必要な知識やスキルがあります。CTMでは、これまで蓄積した経験を元に、基本的な知識やスキル、ボランティアマナーなどの習得ができる講習会を開催して行きたいと考えています。
- 論文や研究に役立つ
障害者が社会参加するには様々な題や問題があります。それらをどうすれば解決できるのか、研究会などを発足して、論文などの成果を作っていきたいと思います。もちろん、卒業論文や企業での開発などに活用できるようにし、より多くの方に障害者の実状を考えてもらえるようにしたいと考えています。また、障害者との関わりで、新しい発見が見出せるはずです!
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